ゆるーく検証。音楽におけるインターネットの功罪
突然ですが私、仕事はWeb制作会社につとめています。
比較的初期に近い頃からですね。
同じ業界の方であれば分かって頂けると思いますが、Netscape Navigator4.7に手を焼き、Internet Explorer6が最新で、Tableでガリガリと透過GIFをブチこんで、これからはFlashが世の中を席捲するはずだ!
なんて息巻いて頃です。
そんなインターネット業界人として、音楽にどのような影響を与えてきたのかを、ゆるーく検証してみたいと思います。
CD屋さんの衰退
昔・・・20年ぐらい前ですかね。
私、京都出身で当時はまだ学生で、地元しか知らなかったので京都の話しですが、JEUGIAがそこら中にありました。
伏見出身なんですけど、大手筋に西友があったんですが、その最上フロア(4階だったかな)にもありましたし、時期が重なっていたか記憶が曖昧ですが、伏見桃山駅直結の駅ビルありますが、あれ、当時は京阪ザストアとかいう京阪が運営していた商業施設だったんですが、その最上階にもありました。
そして市内に目を向けると、地下鉄四条駅と、阪急烏丸駅の中間付近にも地下にJEUGIAがありました。
ここは洋楽の品ぞろえが良かった記憶があります。
これら今はもう無いんですよね・・・。
JEUGIA全体でも京都に数店舗しかないとか・・・。
このCD屋さんの衰退って、音楽に触れる機会を奪っちゃったなって思うんです。
インターネットで失ったもの
かくいう私も、最近は滅法CD買わなくなりました・・・。
TSUTAYAでレンタルか、iTunesでダウンロードですね。
若い頃って、CD屋に入り浸って、先に触れた地下鉄四条駅近くの洋楽専門店とかいくと、ワゴンセールしょっちゅうやっていたんです。
それは視聴すらできないので「ジャケ買い」するんです。
当然「ハズレ(自分好みでない)」も多数ありましたが、普段聴かない音楽と思わぬ出会いになって楽しかったです。
こういう経験がインターネットだと出来ないですよね。
全て購入前に視聴できますし、好きでない音楽を聴くって行為がなくなってしまう。
CD買う時代だと、ジャケ買いして全体的には眠くなってしまうんだけど、その中の1曲、2曲にはめちゃくちゃ好きな曲を見つけてしまってなんて大発見があったわけです。
これはオーバーですが、自分の世界を狭くしてしまいますし、便利になったことの引き換えに、何か大切なものを失ったような気がしてなりません。
インターネットが生んだ新しい機会
ただ失ったものばかりでありません。
私、若い頃は自分で音楽をやっていました。
あの当時、自分をアピールするものって、オーディンション受けに行くとか、デモテープを手当たり次第に送ってみるとか、そういう手段しかなかったわけですが、今はYouTubeですよね。
これは大革命だと思いますよ。
さらに技術指導。
ギター教本ビデオとかありましたが、今のYouTubeで分かりやすく指導してくれるようなものがあれば、もっと楽しく練習できたかなぁ(笑)
これは音楽を自ら演奏する視線ですが、音楽を楽しく聴くって視線でも効果はあります。
さきほど、様々な音楽に触れる機会がなくなったといったばかりで、矛盾しますが「聴こうと思えば」どんな曲も視聴できますよね。
ただ残念ながら、インターネットって自分と同じ意見、考え、好みばかりをブックマークしてしまう特性があると思っているので、自分好みでないものを、知らず知らず遠ざけてしまう特性があるのが難点だと思っています。
作っていきたいもの
よく考えれば私が業界人なんだから、そういう面白いサービスとか作ればいいんですよね(笑)
・・・・しかし出来る自信がないぞ(笑)
インターネット通販ってレコメンドって言うんですが、「この商品を買ったひとはこれも買ってます」みたいの付き物ですよね?
クロスセルっていうマーケティングの基本なんですが、こうやって関連商品も買ってもらい顧客単価を上げるわけです。
これを「この音楽好きなら、一度こんなのも聴いてみれば?」って導線で、ジャンルは違うけど、なんか好きになるかもよ・・・ぐらいの楽曲をおススメできるサービスとかあれば面白いよなぁって。
インターネットは手軽に未知の世界に触れることができる素晴らしいツールです。
ただ欠点として、「好きなもの同士で固まってしまい、知らず知らずのうちに偏狭になってしまう」特性を持ち合わせています。
もうCD屋さんが昔のように勢いを増す時代はこないでしょう・・・。
インターネットはスクラップ&ビルドだけでなく、今のものを残して、さらに新しいものを追加する・・・。
上手く言えませんが、そのような共存ができると、もっと豊かな音楽生活が楽しめるんでないかなぁって思っています。
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