2020年大河ドラマ「麒麟がくる」

2020年大河ドラマ「麒麟がくる」

現在放送中のNHK大河ドラマ「いだてん」ですが、すでに来年の大河ドラマは決定しており明智光秀を主人公に描いた「麒麟がくる(脚本:池端俊策さん)」と発表されています。
これまで、主役の光秀役に長谷川博己さんと発表されていましたが、3月8日に一部ですが、他のキャストも発表されました。

まだ「いだてん」の最中ではありますが、城サイト「MARO参上」を運営する管理人として、自分の得意な土俵でもあるので、「麒麟がくる」も絶賛盛り上げていきたいと思います。

まずは今回、その第1回目。

主要キャスト(2019年3月8日現在)

キャスト 概要
明智光秀 長谷川博己 主人公
明智牧 石川さゆり 光秀の母
明智光安 西村まさ彦 光秀の叔父
織田信長 染谷将太 天下統一を目前に光秀に本能寺で討たれた戦国随一の英雄
織田信秀 高橋克典 信長の父
平手正秀 上杉祥三 若き信長の教育係
斎藤道三(利政) 本木雅弘 マムシと恐れられた美濃の戦国大名。信長の義父
帰蝶(濃姫) 沢尻エリカ 道三の娘で、信長の初めての妻
土岐頼芸 尾美としのり 道三の元主君。後に道三に美濃を奪われる
斎藤義龍(高政) 伊藤英明 道三の子ながら、道三と対立。後道三の命を奪う
望月東庵 堺正章 架空の人物、京の医者
門脇麦 東庵の助手
菊丸 岡村隆史 架空の人物。光秀を助ける農民だそうです

明智光秀とは

明智光秀は1516年か1528年に生誕したであろうとされ、実際にいつ生まれたかは明確ではありません。
一方、光秀と言えば、晩年の「本能寺の変(1582年)」があまりに有名ですが、その本能寺で裏切り、殺害したのは勿論、時の実質的な天下人だった織田信長。
信長は1534年に生まれたとされ、二人の間は実は光秀が6~18歳ほど年上だった関係です。

今回、光秀は長谷川博己さんで42歳、織田信長は染谷将太さんで26歳。
16の年の差で光秀の方が貫禄もある年上になっていますが、一部ではキャスティングに、「なんで信長のが若いんだよ!」と思われた方もいらしゃると思いますが、実はこれ、史実に照らしてもピッタリな関係なんですね。

さて歴史に話を戻すと、光秀は美濃(今の岐阜県)に生まれ、信長の初めての妻、濃姫の父である斎藤道三に仕えていたとされます。
つまりこの頃から、直接のやりとりがあったかは不明ですが、二人の間には古くからの縁があったのですね。

さて、道三に戻すと、長男である義龍と確執の関係にあり、長良川の戦い(1556年)に敗れ命を落とします。
光秀は道三方であったため、美濃を捨て、越前(今の福井県)の朝倉義景を頼り10年ほど過ごしたと伝わります。
そしてその頃、京の都では、13代将軍だった足利義輝が実質的に天下を治めていた三好氏によって命を奪われ、その弟だった義昭(後15代将軍)が朝倉を頼り越前に下ってきた際に二人は出会ったとされています。

ここで光秀は足利方の家臣となり、足利の家臣として信長と会い、京都へ義昭を連れていって貰えるようお願いをするわけです。

その願いが叶い、1568年に信長は軍を率い、道中、近江(今の滋賀県)の佐々木氏らを破って上洛。
義昭は念願の足利15代将軍につきます。

このあたりから、光秀は足利義昭、織田信長2人の武将に仕える身となり頭角を現していきます。
後、義昭と信長の間に亀裂が入ると、光秀は義昭を捨て、信長を選択。
光秀は信長の傘下で大出世をし、本能寺の変の頃には240万石近い所領を許された大大名でもありました。
これは後、豊臣秀吉政権下で勢力を伸ばした徳川家康が、250万石を持っていたとされるので、時代は違いますが、家康に匹敵する匹敵する財力、そして武力をもっていたと考えられます。

秀吉よりも格上とされ、柴田勝家、丹羽長秀、滝川一益と並んで「織田四天王」とまで呼ばれた、実は信長の重臣中の重臣だった光秀が、なぜ本能寺で信長を倒したのか。
そして「思い付き」で天下人を誅し、何の備えもなく秀吉に敗れるような「無能」ではなかった名将にも関わらず、なぜ天王山にて秀吉に敗れ、生涯を閉じたのか(実は生き延び、家康の参謀として晩年を過ごしたという異説もあります)は、様々な説がありますので、今回の「麒麟がくる」ではどのような描き方がされるか楽しみに待ちたいところです。

麒麟がくるを楽しむために

織田信長は有名すぎる武将ですが、光秀を一部でも描いた小説作品がいろいろあります。
今回の主役は明智光秀。

その関連小説などを読んで、事前に勉強してみるのもより、「麒麟がくる」を楽しめる要素になると思います。
今回私がおすすめするのは次の3書です。

国盗り物語

1973年に大河ドラマ化もされた、司馬遼太郎さんの代表作の一つ。
斎藤道三の若い頃の話しや信長とのつながりなど、この2人に焦点を当てたストーリー。
やや教科書的な「正しい史実」とは離れ、「異説」とされる話しも多いですが、これらの話しも頭にいれながら「麒麟がくる」を見ていくと、序盤から楽しめること間違いなしと思います。

国盗り物語1~4巻完結セット

信長燃ゆ

安部龍太郎さん著の「信長燃ゆ」は2016年に東山紀之さん主演でドラマ化された小説。
タイトル通り、本能寺の変についてはこちらは、公家のトップだった近衛前久が黒幕として描かれています。
人間味のある独特な作品ですが、本能寺の変が起きる様々な要素の一つを学ぶことができる名著の一つです。

信長燃ゆ(上) (新潮文庫)


信長燃ゆ(下) (新潮文庫)

明智光秀

早乙女貢さんの著書。
光秀は天王山で豊臣秀吉に敗れ、今の京都市伏見区の小栗栖にて命を奪われたとされますが、実はこれも確かな史料が揃ってないのも事実。

それが徳川家康に仕えた天海という、僧にして家康の参謀もつとめた人物が実在するのですが、この人物が光秀ではないかという異説が存在します。
この著では、光秀が天海であった説の上で作られた創作歴史小説と言えますが、様々な証拠を集めると、それも事実なのでは・・・と思わず考えてしまう一冊です。
光秀は謎の多い人物。一つの説として、こういった説もあるんだと知ると、より「麒麟がくる」を楽しめると思いますよ。

明智光秀 (文春文庫) [ 早乙女 貢 ]

麒麟がくる関係の主要観光地

さて、ここからが「城巡りサイト」を運営している私の腕の見せ場。
一回に納めるのではなく何度かに分けて紹介していきたいと思いますが、ここでは別のブログで簡単にまとめたものがあるので、参考にして頂ければ幸いです。